第5話「裁判官の人事権の独立」(9)

自白が無実を証明する―袴田事件、その自白の心理学的供述分析 (法と心理学会叢書)自白が無実を証明する―袴田事件、その自白の心理学的供述分析 (法と心理学会叢書)
著者:浜田 寿美男
販売元:北大路書房
(2006-10)
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 1963年に、女子高校生が誘拐されて、性的暴行された上に殺害された狭山事件が起きましたが、この事件の犯人とされた石川一雄氏の有罪証拠というのは、犯人しか知りえない事を語ったとされる自白だけであり、この自白調書が信頼できるかどうか検証したいです。

 自白調書で一番気になるのは、「女子高校生のズロースという当時の下着をひざのあたりまで脱がした後、性的暴行をしながら、首を絞め殺した。」という部分がありますが、ズロースという下着は、今のパンティーと違って、ある程度伸び縮みが出来ますが、いくら女子高校生が恐怖で抵抗出来なかったとはいえ、この状態で、セックスをしようとするには、かなり難しいです。

 バックの体位なら、まあ出来ない事はないのですが、この状態で首を締めようとするのは、かなり不自然です。なぜなら、セックスをしている時は常に腰を動かないと、自分も相手も気持ち良くなれないので、興奮している犯人がわざわざ腰を動かさずに、自分の陰茎を女子高校生の膣に挿入したまま、絞め殺したという調書に疑問を持ちます。個人的な思い出としては、セックスの時は、バックにしても、正常位にしても、疲れるからといって、腰を動かさないと彼女から怒られるので、騎乗位でセックスしてくれるのが楽だと思いました。

 あと、殺害された女子高校生が処女だったら、この状態でセックスをするのが難しくなります。つきあっていた自分の彼女は、全員セックスの経験者だったので、ピンと来ませんが、「ふたりエッチ」(克 亜樹著、白泉社)によると、処女の女性の膣に陰茎を挿入するのが難しいので、前戯をして相手に痛みをできるだけ感じない様にしなければならない、と説明していましたが、首を締めるという行為に集中しながら、セックスをするというのは考えにくいです。

 だからこの自白調書はセックスの経験のない警察官が書いて、石川一雄氏に押しつけただけの作文調書としか考えるしかありません。有罪判決を下した裁判官も、この文章にはおそらく疑問を持っていたでしょうが、無罪判決を下すと、検察庁のいいなりになっている法務官僚が無罪判決を下した裁判官を左遷させられ、マスコミも検察庁の情報が欲しいために裁判官を批判するでしょう。もし、狭山事件の犯人は石川一雄氏であるのは間違いないので、再審無罪を認めないという人がいれば、「自白が無実を証明する」(浜田寿美男著、北大路書房)という本を読んで見て下さい。

第5話「裁判官の人事権の独立」(8)

共同研究 パル判決書(上) (講談社学術文庫 (623))共同研究 パル判決書(上) (講談社学術文庫 (623))
販売元:講談社
(1984-02)
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 菅直人首相に代わって、野田佳彦氏が新首相に決定しました。野田佳彦氏は経済知識もあり、福田赳夫首相に近い能力を持っている政治家なので、東北地方の復興や赤字国債の異常な増加を抑えられる事を期待しています。そして、菅直人首相では出来そうになかった北朝鮮の拉致問題の解決や今の裁判員法を出来るだけ陪審法に近づけて欲しいです。

 yahooの「みんなの政治」や2ちゃんねるでも、日本の民主党の中でも優秀な人材とか、自民党の政治家に近い感覚を持っているので安心できるとか、中国政府の様な大国でも言うべき事はしっかり言うといった本物の政治家である、といった肯定評価が多かったです。まあ、菅直人首相があれだけ出来が悪くて、枝野幸男氏がカバーしていなければ、東日本大震災の被害も大きかった事を考えると、野田佳彦氏の期待も大きいのもわかります。自分もYou Tubeで野田佳彦氏の演説を見ましたが、説得力のある演説をしているのに感心しました。

 アメリカでも大企業の関係者の評価も高いのですが、「A級戦犯は犯罪者ではない。」とする歴史認識をしているのを心配しているといった声がありますが、朝鮮日報が安倍晋三首相の「戦犯を許す法律ができているので、日本の法律上、戦争犯罪者は存在しない。」という見解を報道した事を忘れています。だいだいA級戦犯というのは、「平和に対する犯罪」と事件が起こってから出来た法律を無理やり適用していた事を一部のアメリカ人は完全に忘れています。

 罪刑法定主義という「法解釈の拡大の禁止」のは刑事裁判の基本であり、東京裁判で堂々と無視された結果、法務官僚が裁判官の人事権を好き勝手に使って、冤罪事件を連発している事を忘れてはいけません。東京裁判を肯定するアメリカ人は、狭山事件の犯人にされた石川一雄氏の様に、冤罪事件に巻き込まれると、東京裁判がどれだけいい加減な裁判だったかわかると思います。

 「刑事司法を考える」(下村幸雄著、剄草書房)によると、1945年の無罪率は1%だったそうですが、東京裁判が終わった1948年以降、無罪率が1%を超えたのは、1949年の1.75%、1950年の1.7%、1951年の1.73%、1952年の1.15%、1953年の1.06%しかありません。東京裁判の悪影響が日本の刑事裁判を覆っています。東京裁判で、裁判官としてインドのパール判事が日本無罪論を主張しましたが、気になる人は「パル判決書」(東京裁判研究会編、講談社)を読んで見て下さい。最後になりましたが、野田佳彦氏が総理大臣になる事によって、日本の刑事司法がまともになる事を祈っています。

第5話「裁判官の人事権の独立」(7)

狭山事件 虚偽自白 (法と心理学会叢書)狭山事件 虚偽自白 (法と心理学会叢書)
著者:浜田 寿美男
販売元:北大路書房
(2009-08)
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 裁判官の人事権を検察上層部や裁判所上層部である法務官僚からの独立を考える上で、「狭山事件」は説明しなければならないので、解説をします。狭山事件に関しては、「狭山事件 虚偽自白」(浜田寿美男著、日本評論社)という本に、心理学者の観点から詳しく書かれていて、今は、北大路書房から改定版が出ているので、そちらの方を見られた方がいいと思います。

 この事件は1963年5月に当時女子高校生だった16歳の少女が埼玉県狭山市で、何者かによって誘拐されて、数日後に狭山市内の被差別部落に近い農道で、性的暴行を受けた後に、遺体となって発見された事件です。埼玉県警が別件逮捕で、石川一雄氏を逮捕して、取調べの時に石川一雄氏が、「容疑を認めれば、司法取引で10年で釈放させる」と刑事の約束を信じて、虚偽自白を維持して、1964年3月に浦和地裁は、石川一雄被告に死刑を言い渡しので、石川一雄氏が虚偽自白を撤回しました。そして、1974年10月の東京高裁で、青木英五郎弁護士の努力の結果、どうにか無期懲役まで量刑が下がりました。最高裁判所は上告を棄却して、無期懲役が確定しました。

 この裁判で、裁判所が検察のいいなりになっている事が明らかになり、青木英五郎弁護士は停止中の陪審法を改良復活させなければいけないと痛感したそうです。自分より上の世代の人は、陪審復活を考えるきっかけになったのは狭山事件だという人が多いです。自分の場合は、無実の証拠よりも虚偽自白を優先したロッキード裁判や免田事件再審無罪判決ですが、それに近いものがこの事件にはあります。

 狭山事件の場合、女子高校生を誘拐して、脅迫状を書いた人が犯人である、という事は小学生でもわかる事です。脅迫状と筆跡が一致しないと警察の鑑定が出た以上、石川一雄氏は無実であるといいきれます。少なくても、陪審法が停止していなければ、無罪の評決が出たでしょう。1986年8月に、青木英五郎弁護士の死後、弁護団は第二次再審請求を行いましたが、その結果がまだ出なかった1994年12月に、石川一雄氏は仮釈放となりました。

 この再審請求がどうなったかと言えば、1999年7月に高木俊夫判事によって、却下されました。この判決をネットで知って、ノストラダムスの大予言というのは、これを指しているのかとネットの掲示板に書きこみました。だいたい、再審請求というのは、新証拠によって、警察や検察の証明が完璧にならなくなったら、公判を開始しなければいけないのは当然の事です。石川一雄氏が無実というのを法務官僚はそこまでして隠したいのでしょうか、と思ってしまいました。

第5話「裁判官の人事権の独立」(6)

完本 梅干と日本刀―日本人の知恵と独創の歴史 (祥伝社黄金文庫)完本 梅干と日本刀―日本人の知恵と独創の歴史 (祥伝社黄金文庫)
著者:樋口 清之
販売元:祥伝社
(2000-02)
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 お笑い芸人である島田紳助氏が暴力団の関係があったとして、芸能界を引退したとネット上で話題になっていますが、昔からヤクザとテレビ局はいろいろとつきあいがあると噂になっていますので、何をいまさら問題にしているのかが、よくわかりません。あと、ヤクザの存在を批判する人が多いのですが、「梅干と日本刀」(樋口清之著、祥伝社)によると、ヤクザは、江戸時代から社会的にはみ出した人の受け入れ先になっていますし、一般人に手を出すと、社会的に制裁を受けると書かれています。あまり警察官がヤクザを排除しすぎると、今度は外国のマフィアが日本に進出してくるので、逆効果になります。自分はヤクザは必要悪だと思うので、必要以上に怖がらない事と事件に巻き込まれたら、ヤクザではなく、弁護士に相談した方がいいと思います。

 前回、足利事件について触れたので、今回はこの事件について説明したいと思います。足利事件は、1990年5月に、栃木県足利市の渡良瀬川河川敷で当時4歳だった少女が性的暴行を受けた後に殺害される事件が起きました。その1年半後に、幼稚園のマイクロバス運転手だった菅谷利和氏が殺人容疑と死体遺棄容疑で逮捕され、1993年7月に宇都宮地裁は無期懲役の判決を出しました。その後、東京高裁と最高裁が控訴を棄却して刑が確定しましたが、科学技術の発達により、DNA鑑定の結果、冤罪と判明して、再審無罪判決が出されました。

 菅谷利和氏の有罪の根拠とされたのは、不確定要素の多かったDNA鑑定と拷問による自白しかなかったので、裁判官がしっかりと審議してくれたら、無罪判決が出たでしょう。「幼稚園バス運転手は幼女を殺したか」(小林篤著、草思社)でも無罪の可能性を訴えていまししたし、「裁判官の犯罪『冤罪』」の著者である木下信夫氏は弁護士としてこの事件の冤罪を訴えていましたので、日本の陪審法が停止していなければ、無罪の評決が出た事件です。

 足利事件の一審が東電OL殺人事件の様に無罪判決が出ても、東京高裁で逆転有罪判決が出たでしょう。なぜなら、有罪にしたのが東電OL殺人事件の被告人だったゴビンダ氏に逆転有罪判決を下した高木俊夫判事だったからです。別に高木俊夫氏が裁判官として最低だと言いたいのではなくて、裁判官の人事権が法務官僚に握られているので、ゴビンダ氏や菅谷利和氏を無罪にしようとすると、自分の裁判官生命を賭けなければいけなくなるので、どうしても冷静な判断が出来なくなります。

 コビンダ氏や菅谷利和氏は、有罪判決を下した高木俊夫判事に「私はやっていません。」とはっきり言いました。警察官や検察官の言い分だけを垂れ流す新聞記事を見ていた自分でも警察官の主張には疑問が残りましたから、多分冤罪であり、日本の刑事裁判の制度疲労の犠牲者になったのだろうと思いました。日本の冤罪事件は裁判所が検察官のいいなりになっている面が強いので、このあたりを改革しなければいけません。

第5話「裁判官の人事権の独立」(5)

旅ボン~イタリア編~旅ボン~イタリア編~
著者:ボンボヤージュ
販売元:ゴマブックス
(2007-09-18)
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 ネットを見ていたら、今日、山口県下関市の「あるかぽーと」という港に自衛隊の護衛艦が来ていると書いていたので、護衛艦を見にいきました。彼女がいないと好きに時間が使えるので、こういう時は便利だなあと思いました。その後、近くの喫茶店でナポリタンを食べながら、週刊誌を読んでいました。そういえば、ナポリタンというのは、「旅ボン~イタリア編~」(ボンボヤージュ著、ゴマブックス)によれば、日本で作られた料理で、イタリアのナポリとは関係ないだそうです。皿うどんが、明治時代に日本に来日した中国人のために作られた料理の様なものでしょうか。

 週刊「friday」9/2号に、東電OL殺人事件の犯人にされたゴビンダ・マイナリ氏の直筆の手紙が公開されていました。昔、ゴビンダ氏が日本語のカタカナだけで書かれた手紙をネットで見た事がありましたが、今度はきちんとした日本語で書かれているのを見て、横浜刑務所で相当苦労しているのだろうな、と感じました。手紙には、なぜ無実の証拠があるのに釈放してくれないのかと読者に訴える様でした。

 確かに足利事件という暴行殺人事件の犯人にされた菅家利和氏がDNA鑑定の結果、無実が証明された時はすぐに釈放されたのに、なぜゴビンダ氏は釈放されないのでしょうか。雑誌の解説でも一審が無罪になったと書かれている様に、その時点で検察官は裁判所に圧力をかけて無理やり有罪に持っていくのではなく、ネパールに強制送還させるべきでした。

 冤罪である足利事件も自白調書とズサンなDNA鑑定しかありませんでしたが、東電OL殺人事件が起きたのに、ゴビンダ氏は故郷のネパールに帰らずに、オーバーステイをしてまで働いていたのは、無実と考えるのが自然なのに、迷宮入りを避けるという面子にこだわり暴走した検察官や警察官は、ゴビンダ氏の手紙で指摘しているように、「foolish」だと言われても仕方がありません。こんな事をして殺害された渡邊泰子氏が喜ぶとでも思っているのでしょうか。

 足利事件や東電OL殺人事件は公平に審理すれば、陪審法が停止したままでも無罪判決が出た事件です。ゴビンダ氏の手紙でも指摘している様に、刑事裁判が問題を抱えているから、こういった冤罪が起きます。裁判官の人事権が法務官僚に握られているから、検察官に都合の悪い判決が下せないという現実があるので、政治家の方が裁判所法を改正して、「裁判官はどういった判決を出しても、一定期間は人事異動はしない。」としてもらいたいです。少なくとも、法務官僚は、ゴビンダ氏菅家利和氏の様にすぐに釈放して欲しいものです。

第5話「裁判官の人事権の独立」(4)

愉快な裁判官愉快な裁判官
著者:寺西 和史
販売元:河出書房新社
(2000-04)
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 お盆休みに湯田温泉の足湯に入りました。少しのんびりしながら、寺西裁判の事を思い出したので、「裁判官の人事権の独立」の問題について書きたいと思います。この寺西裁判は、裁判官である寺西和史氏が、裁判所法52条の「積極的に政治活動をする事」の禁止が問題になった始めての裁判です。

 この裁判は、1998年4月18日に東京で開かれる盗聴立法反対の市民討論であるパネルディスカッション「盗聴法と令状主義」にパネリストの1人として招かれ、参加した事が高裁や最高裁によって、裁判所法52条後段の禁ずる積極的に政治活動をする事による職務上の義務を放棄したという違法行為となり、戒告する懲戒処分が下された事件です。裁判官が政治活動を行ったとして、裁判にかけられ、懲戒処分決定を下された事は、今まで例がありませんでした。言論弾圧が行われた昭和10年代の頃にもこういった例がなかったという事は、それよりもひどいというしかありません。

 寺西和氏判事がなぜ盗聴法に反対したかというのは、1997年10月8日の朝日新聞の声という読者投稿欄の「信頼できない盗聴令状捜査」という投書の中に書かれていますが、「法務省の法制審査会は令状により盗聴が行われるから心配ないという意見に対して、裁判官の令状審査の実態に触れている身としては、人権擁護の砦になるとは思えない。なぜなら、令状に関しては、ほとんど、検察官や警察官のいいなりに発行されている現実がある。」という見解を旭川地裁の判事補としての経験から示した事がありました。寺西判事が書かれた「愉快な裁判官」(寺西和史著、河出書房新社)という本もありますので、興味がある人は読んでみて下さい。

 裁判員法施行で裁判所の令状審査も少し厳しくなりましたが、1997年の令状却下率が0.1%なので、寺西判事の解釈は正しいと思います。それにしても、法務官僚は痛い所を突かれたので、権力にものをいわせて、言論弾圧をしたのでないでしょうか。法務官僚は、法律家らしく国会で、寺西判事や弁護士会との討論や議論でなぜ盗聴法成立が必要なのかという事を説明して欲しかったです。「裁判官の人事権」を握っている事をいい事に言論弾圧をするから、裁判官のレベルが落ちてしまうのではないでしょうか。

第5話「裁判官の人事権の独立」(3)

評伝・河合栄治郎―不撓不屈の思想家評伝・河合栄治郎―不撓不屈の思想家
著者:遠藤 欣之助
販売元:毎日ワンズ
(2005-11)
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 映画監督である北野武氏は、フジテレビに韓国スターを大量に起用している問題について、「見たくなければ、見なければいい。」と発言されました。その部分はいいのですが、その次に「ネットの書き込みを規制しなければいけない。」とコメントしましたが、これは明らかに言論弾圧につながる発言であり、検察官による言論弾圧に利用されそうな事はすぐに予想できます。

 かつて、暴走する軍部を批判した東京帝大教授の河合栄治郎氏が、警察官や検察官が出版法違反で起訴して、言論弾圧をするといった事がありましたが、ただでさえ、「東京都条例」で、検察官がその気になれば、言論弾圧が可能な状態なのに、これ以上、言論規制をされてはたまったものではありません。北野武氏には「評伝・河合栄治郎」(遠藤欽之助著、毎日ワンズ)でも見て、言論の自由を守る努力をして下さい。

 言論の自由について書きながら思い出しましたが、裁判官の人事権の独立の問題を考える上で、青年法律家協会の事も書きたいと思います。青年法律家協会は、1954年4月に、後の刑法学者の権威となる平野龍一氏や若手の法律家である加藤一郎氏によって創立され、やがて司法修学生や弁護士も加入するようになり、裁判官部会が創立されました。

 1970年代になると、青年法律家協会がベトナム戦争反対を訴えたために、法務官僚から「社会主義者の様な思想を持つ危険な団体」とされ、青年法律家協会に所属している裁判官に対して辞めさせる様になりました。もし辞めなければ、能力のある裁判官でも出世させないという圧力をかけて、思想弾圧に走りました。自分は青年法律家協会と何の関係もありませんが、そういう思想弾圧をするから、法務官僚である検察上層部のいいなりになった様な判決が出てしまいます。

 あと、なぜ青年法律家協会がベトナム戦争に反対したかといえば、憲法に忠実であり、人権擁護の精神に従って、戦争反対をしたいたのでしょう。アメリカのキング牧師も宗教家としての立場からベトナム戦争に反対したために、アメリカ政府に社会主義者として恨まれた事がありましたが、それと同じ様なものでしょう。法務官僚は、いまだに青年法律家協会所属の裁判官に対して思想弾圧をしていますが、青年法律家協会の機関誌である「篝火」がありますが、法律家の間でも取り扱い厳重注意を受けているので、知り合いの裁判官や検察官に相談しても、閲覧が出来ないのですが、青年法律家協会の精神の柱でもある「憲法に忠実に」という言葉を全国の裁判官が実行して、公平な裁判を実現して欲しいです。

第5話「裁判官の人事権の独立」(2)

危機の外相 東郷茂徳
著者:阿部 牧郎
販売元:新潮社
(1993-03)
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 今日の朝、博多のラーメン屋でラーメンを食べていたら、8時過ぎのNHK-BSの番組で、近衛文麿首相を戦時中の首相と解説していましたが、第3次近衛内閣が1941年10月に総辞職して、東条英機内閣に戦争回避のすべてを託す事になります。このあたりが、NHKの製作者の勉強不足がにじみ出ている様でした。自分はテレビを持っていないので、NHKがいい加減な事を言っても気になりませんが、ここのラーメン屋の店長がNHK受信料を払っているので、この人達からお金をもらって働いているNHKスタッフは「危機の外相 東郷茂徳」(阿部牧郎著、新潮社)でも読んで、日本帝国が戦争回避のために苦労したか勉強をして欲しいです。


 8/7(日曜日)に韓国スターや韓国ドラマを押しつけるフジテレビに対して抗議デモが起きましたが、フジテレビの関連会社が韓国の音楽事業に力をいれているからといっても、ブームを作ろうとして、あまり過剰に自分の主観を押しつけるのはよくありません。リンカーン大統領が「少数の人を短期間騙す事は出来ても、大勢の人を長期間騙す事は出来ない。」という言葉を残したとカナダ人の方から聞きましたが、アメリカ人が長期間、情報操作が出来ない様に、日本人もいつまでもマスコミによる情報操作がきくはずがありません。

 日本になぜ陪審制度が出来たかといえば、裁判官の人事権が検察官の影響を受けている法務官僚に握られているので、第三者である成人男性に事実認定をもらうべきだという理由があった事をマスコミが隠しても、本やネットで調べるとすぐにわかります。それと、晋遊舎という出版社から「TBS報道テロ」という本が発行されましたが、この本では、マスコミはエリート意識が強く、一般人を見下した所があり、都合の悪い所を隠す所があると、述べられていました。

 マスコミによる報道の姿勢や下請けで働くスタッフを見下した態度をとっているのはよくないので、一応批判をしました。アニメ監督である新海誠氏は、ネット言論の大手である「2ちゃんねる」の批判を参考にするそうですが、マスコミ関係者も少しはネット言論くらいは見たほうがいいと思います。

第5話「裁判官の人事権の独立」(1)

家栽の人 (10) (小学館文庫)家栽の人 (10) (小学館文庫)
著者:毛利 甚八
販売元:小学館
(2003-07)
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 俳優の高岡蒼甫氏が、韓国スターを大量に起用するフジテレビを批判して、所属事務所を辞めさせられた問題でネット上で「言論弾圧」として大きな問題になっているので、昨日の夜に喫茶店に行き、雑誌や新聞を読んで見ましたが、雑誌以外に取り上げられていませんでした。今日のyahoo newsを見ると、高岡蒼甫氏が「社会人の常識が欠ける所があった。」として謝罪していましたが、謝罪しなければいけないのは、言論弾圧したフジテレビの方です。韓国スターの大量起用について議論するべきなのに、気にいらない意見を述べる人を言論弾圧するテレビ局は放送免許の取り消しをするべきでしょう。

 今回のフジテレビのやり方は、逮捕令状の許可を慎重に出す裁判官や無実の人を無罪判決を出す裁判官を左遷する法務官僚の手口とまったく同じです。テレビ局の関係者にしても裁判官にしても、強力な権力を持つ人から社会的弱者を守る義務があるのに、その義務を守ろうとする人を弾圧してはいけません。「家栽の人」(毛利甚八著、小学館)という裁判官をテーマにした漫画がありますが、主人公である家庭裁判所に勤務する裁判官のモデルの人は、逮捕令状を慎重に出したために左遷された裁判官だといわれています。

 そういえば、昨日の夜に喫茶店で新聞とかいろいろ読みましたが、戦争体験者の減少で戦争が風化しそうになっているなどと書いていました。戦争が風化しそうになっているかよりも言論弾圧について書くべきでしょう。青年将校達が斎籐実首相や高橋是清首相を暗殺した2.26事件を批判した河合栄治郎氏を警察官や検察官が言論弾圧したり、出版法27条や治安維持法を根拠に言論弾圧する検察官に対して、言論の自由を守ろうとした海野普吉弁護士の努力が風化しそうになっています。

 特に朝日新聞は横浜事件という大東亜戦争中の言論弾圧事件に巻き込まれているのに、高岡蒼甫氏の言論弾圧について何も思わないのでしようか。別にテレビ局が韓国スターを大量起用しても気にしませんが、法務官僚やテレビ局が気にいらない言論を弾圧する事に対して、マスコミも批判をして欲しいです。

第5話「裁判官の人事権の独立」

満州と自民党 (新潮新書)満州と自民党 (新潮新書)
著者:小林 英夫
販売元:新潮社
(2005-11)
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 高い地位にある人物が、その地位についている権限を悪用して、財産を目的外のために使用する行為を背任(MIsappropriation)といいます。会社の重役が、設備投資の資金を自分が作ったペーパーカンパニー(書類上の会社)に流用し、その結果、会社や株主に損害を与えると背任罪が適用されます。

 背任事件といって思いだすのが、満鉄事件なので、この事件について説明したいと思います。満鉄というのは、南満州鉄道株式会社の略語で、1905年に日露戦争で得た南満州鉄道の権益をもとにして、設立された株式会社で、日本帝国が満鉄の株式の半分を押さえているので、国有の会社といってもいいかもしれません。満鉄は満州国の生命線になり、後に満州国を吸収した中国の経済基盤になりました。満鉄の詳しい事は「満州と自民党」(小林英夫著、新潮社)にわかりやすく書かれていますので、本屋で買って見て下さい。

 その満鉄が1921年に政権与党だった政友会を揺るがす大事件が起きました。当時の満鉄の実権を握っていた原敬首相の腹心である中西清一氏が塔蓮炭鉱や鳳山丸及び日本電気化学工業撫順工場を評価価格以上の価格で買収して、政友会関係者に不当な利益をもたらしたとされる事件です。満鉄は日露戦争で多くの国民の生命と税金で勝ち取ったものであるので、この事件がきっかけになり、多くの国民が政友会を恨む様になってしまい、中岡艮一氏によって原敬首相が暗殺される事になり、日本外交が迷走する事になりました。

 この事件は第一審の東京地裁で有罪になりましたが、花井卓蔵弁護士の努力により第二審の東京控訴院で無罪判決が出ました。後の1930年に花井卓蔵弁護士が春秋社という出版社から「訴庭論草 満鉄事件を論ず(附)陪審法案に就いて」という本を発行しているので、それを参考にして説明をしました。1921年の無罪率は4.3%であり、法律新聞で判決文を読んでも、裁判官がしっかりと審議してくれたのが良くわかります。満鉄事件は難しい法律問題があり、当時の裁判官が検察官や弁護人の主張に耳を傾けてくれた様に、今の裁判官ももう少し真剣に審議して欲しいと思います。

第4話「陪審制度は平和と安全の試金石」(15)

日本 権力構造の謎〈上〉日本 権力構造の謎〈上〉
著者:カレル・ヴァン ウォルフレン
販売元:早川書房
(1990-09)
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 株価急騰の要因になる未公表の内部情報を利用して、有価証券を売買する事をインサイダー取引(Insider Trading)と言います。アメリカやリクルート事件の後の日本で、新製品の発表などの極秘の情報を入手して、新規上場される予定の株式を購入して、急騰後に売却して大もうけをする事は犯罪行為になります。

 リクルート事件は、1988年にリクルート社の江副浩正元社長達がリクルート社の子会社の未上場株を当時の政権与党だった自民党幹部達に贈与した事が証券取引法違反にあたるとして、逮捕されて、執行猶予つきの有罪判決を受けた事件です。オランダ人ジャーナリストが書いた「日本 権力構造の謎」(カール・ヴァン ウォルフレン著、早川書房)では、未上場株の贈与は当時の日本では禁じられていないと、解説していました。それを読んで、日本のジャーナリストと違って、海外のジャーナリストははっきり言うなと感心した事があります。

 この本を書いた動機は、日本は言論の自由が許された自由の国であるのに、独裁国家の様な面もあるのに興味を持ったからだそうですが、この本は当時の日本でベストセラーになりました。日本の裁判官が検察官のいいなりになっているという面をはっきり書いていて、面白い本でした。これを法務官僚が読んで、停止中の陪審法を復活されて、公平な判断をするとか、リクルート事件の公判を公平なものにしようとする事がなかったのが残念でした。

 リクルート事件は、検察官が事件関係者を取り調べ室で精神的に拷問にかけて、得た自白調書をもとに有罪判決にもっていきました。公判は最後まで自白調書の信用性について争われました。停止中の陪審法があれば、自白調書だけでは有罪にならなかったでしょう。ディアゴスティーニという出版社から「週刊 昭和」という雑誌(全64巻)にリクルート事件が載っていましたが、リクルート事件を犯罪行為の様に取り扱っていますが、裁判官が検察官の圧力に負けて、法解釈の拡大の禁止という刑事裁判の大原則を無視してしまった事をここで強調しておきます。

 最近ではネット言論の発達で、リクルート事件は有罪には出来ない事件だったという人が増えているのは、嬉しいです。検察官が江副浩正氏の様に優秀な経営者に嫉妬して、ささいな事件を大事件の様に取り扱って、結局、景気の悪化を招いてしまっています。これは検察上層部に言いたいのですが、あまり金持ちはけしからんと思い、それを行動に移すのはやめた方がいいです。

第4話「陪審制度は平和と安全の試金石」(14)

黒いスイス (新潮新書)黒いスイス (新潮新書)
著者:福原 直樹
販売元:新潮社
(2004-03)
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 麻薬取引など不正な手段で手に入れたお金を合法的な金にする事を資金洗浄(Money Laundering)といいます。いちいち書かなくても「ゴルゴ13」(さいとうたかを著、リイド社)であまりにも有名だから説明しなくてもいいと思いましたが、暗殺者であるゴルゴ13がスイスの銀行の口座に振り込ませるのは、昔のスイスの銀行は守秘義務がしっかりしていたので、資金洗浄に利用されていた面があったからです。

 ライブドア社の粉飾決算事件が起きた時に、堀江貴文元社長がスイスの銀行にお金を預けていたので、検察官が資金洗浄の可能性があると判断し、見込み捜査に走った事がありましたが、2003年にスイスは資金洗浄法を成立した事を忘れてしまっています。検察官が知らないのは仕方ないのですが、マスコミはライブドア社が裏カジノで得た不正資金をスイスの銀行で資金洗浄したといういい加減な記事を読んで、ウンザリした事がありました。

 東電OL殺人事件の報道のいい加減さについて、ジャーナリストの佐野眞一氏はマスコミの劣化を指摘していましたが、本が売れないのは思いつきでいい加減な記事を書くマスコミのせいでしょう。「黒いスイス」(福原直樹著、新潮社)でスイスのマイナスの面について書かれていますが、どこの国でも良い面と悪い面があります。日本の場合はマスコミのいい加減な記事を書く上に、若者が本を読まなくなったといいわけをする所でしょう。

 最近では、俳優の高岡蒼甫氏が韓国スターをよく使うフジテレビを見ない、と発言したために所属事務所を辞めさせられた事について、ネットメディア以外のマスコミは報道しませんでした。言論の自由はマスコミの生命線なのに、これを報道しないのは問題です。2・26事件で、青年将校が斎籐実元首相や高橋是清元首相を暗殺した事について、東京帝大教授の河合栄治郎氏が批判した事がありましたが、当時のマスコミも青年将校の報復が怖くて何も批判をしませんでした。

 ちなみにフジテレビの様に組織的に脅迫する事をRacketeeringと言います。脅迫は脅すだけの行為ですが、脅迫して財産を奪い取る事を恐喝(Extorion)と言います。

第4話「陪審制度は平和と安全の試金石」(13)

徹底抗戦徹底抗戦
著者:堀江 貴文
販売元:集英社
(2009-03-05)
販売元:Amazon.co.jp
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 自分の会社が管理運営しているものを、自分の都合によって不法に所有する行為を横領(Embezzlement)といいます。ライブドア社の粉飾決算事件で、堀江貴文氏の弁護士だった高井康行氏の調査によって、ライブドア社の会計を担当していた会計士の宮内亮治氏達が横領をしていた事が判明しました。詳しい事は、「徹底抗戦」(堀江貴文著、集英社)に書かれているので、そちらの方を見て下さい。

 ライブドア社の粉飾決算事件はどう考えても罪に問えない事件で、元検察官だった高井康行弁護士の様に、ライブドア社の会計士だった宮内亮治氏達を逮捕すれば、ライブドア社にかなりダメージを与える事が出来る上に、陪審法が停止していなくても有罪の評決が出たと思います。ネット上ではフジテレビを買収しようとしたライブドア社にダメージを最大限にするために、あんな事件をでっち上げたのではないか、と言われています。

 検察官が事件をでっち上げるのは、いつもの事で、1910年の大逆事件で幸徳秋水氏達が天皇陛下暗殺事件を計画したという容疑で、自白だけで死刑判決が出た事がありましたから、別に驚きませんが、最近の検察庁が担当している事件を見ていると、調査能力が非常に落ちているのではないでしょうか。

 1999年に司法制度改革審議会で、有識者の1人だった高井康行弁護士が旧陪審法の改良復活に反対したので、ドイツの参審制度よりも欠陥の多い裁判員制度になりましたが、もし大阪弁護士会の「新刑事陪審制度要綱案」が採用されれば、旧陪審法をベースにした陪審制度なので、検察官も捜査能力を高めて、有罪の評決を取ろうとするので、国民も検察官を信頼しただろうと思います。

 あと、ライブドア社がフジテレビを買収しようとした時、フジテレビがものすごい拒絶反応をしましたが、もしフジテレビがライブドア社の子会社になっていれば、今の様に経営の悪化で、安い人件費で働く韓国俳優や韓国歌手を起用して、国民の批判を浴びる事はなかったでしょう。マンスリーWILL9月号で、最近のテレビに韓国スターが多いのは、広告代理店の電通の陰謀などと書かれていますが、茂木健一郎氏がtwitterで書いている様に、韓国スターの人件費が安いから、に過ぎません。雑誌とかで、あまりいい加減な陰謀説を書かない方がいいと思います。

第4話「陪審制度は平和と安全の試金石」(12)

魔法少女まどか☆マギカ 4 【完全生産限定版】 [DVD]魔法少女まどか☆マギカ 4 【完全生産限定版】 [DVD]
出演:悠木碧
販売元:アニプレックス
(2011-07-27)
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 東京に住んでいる友人から「魔法少女まどか☆マギカ」というアニメを薦められたので、4巻までDVDをレンタルして、パソコンで夜遅くまで見ていました。3話で魔法少女が頭を食べられるシーンを見て、「ジョジョの奇妙な冒険」(荒木飛呂彦著、集英社)をかわいい女の子に置き換えた様な感じでした。だから男性のみに圧倒的な人気があるのもわかるような気がします。自分がつき合っていた彼女も「ジョジョの奇妙な冒険」は気持ちが悪いとよく言われていましたから。

 電話やファックスを使って、虚偽の事実を伝え、他人を騙して、現金や財産を騙し取る事を通信詐欺(Wire Fraud)と言います。自分の会社や近所でもNTTを名乗る人から、難しい専門用語で相手を不安にさせて、法外なお金を取ろうとする人がいますが、そういう事になれば、弁護士に相談した方がいいと思います。

 通信詐欺とまではいきませんが、冤罪事件の再審無罪になった時、必ず都合の悪い部分を隠して報道します。例えば、確定死刑囚だった免田栄氏が無罪になった免田事件は、完璧なアリバイがあったにもかかわらず、拷問による自白を裁判官が信用してしまったという事実を報道しませんでした。

 今回、東電OL殺人事件で新証拠が見つかった事もあり、ゴビンダ氏も無実を伝えるニュースや週刊誌の報道がありますが、警察が見込み捜査で、ゴビンダ氏をオーバーステイで別件逮捕した事や1審で無罪判決が出たのに検察が控訴した事や刑事訴訟法では無罪者は拘束できないので、ネパールに強制送還させなければならないのに、法務官僚が無視した事やさらに1審で無罪判決を出した裁判官を左遷させた事や証拠も証人も何もないのに有罪判決を出した事を報道しないのは明らかにおかしいです。

 ゴビンダ氏に無罪判決を出して、賠償金を支払えばいいという問題ではなく、この事件の誤判には、
①最高裁が認めた別件逮捕の問題点
②検察官控訴を認めている問題点
③法解釈の拡大をして、罪刑法定主義を守らない問題点
④裁判官が警察や検察のいいなりになっている問題点
⑤裁判官の人事権が法務官僚に握られている問題点
があります。この問題点を解決しないと、無実の人が冤罪で苦しむ事になってしまいます。ジャーナリストの使命は国家権力の監視にあります。国民を守るべき国家権力が国民を苦しめる事がない様に独自取材をして、国民に伝える義務があるのに、今回の東電OL殺人事件の報道を読むと、国民に伝える事を放棄している様な気がしました。司法改革には国民に影響力のあるジャーナリストの協力が必要だと思いましたので。

第4話「陪審制度は平和と安全の試金石」(11)

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら (アニメコミック)もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら (アニメコミック)
著者:プロダクションI.G
販売元:小学館
(2011-06-01)
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 山口県の高校野球は柳井学園が甲子園出場を決めたそうです。自分はテレビを持っていないので、球場で野球観戦をしますが、今年の高校野球は結構見れたので、よかったです。高校野球の地区予選や甲子園の中継をネットの有料サイトでやってくれるとありがたいのですが、まだ当分無理かなと思います。あと、「高校野球の女子マネジャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」のアニメコミックを読みました。このアニメコミックはDVDを借りずに見れるし、1200円とお手ごろな値段だったのが良かったです。

 さて、虚偽の事実を伝え、真実を隠す事によって他人を騙す事を詐欺(Fraud)といいます。ちなみに詐欺師の事をCon Artistといいます。日本の1911年の無罪率が4.5%なのに対して、2010年の無罪率が0.1%なのは検察が自信がないと起訴しないからだという詐欺師がいますが、2006年に起きた詐欺事件について取上げます。

 北海道大学の島村英紀元教授は共同研究するノルウェーのベルゲン大学から海底地震計を売って欲しいと求められました。地震計は操作が困難で、開発者の島村英紀氏がいなければ、宝の持ち腐れになります。「形式的でも」という依頼をのみましたが、北海道大学は外国の小切手は受け取れないと拒否され、代金は個人口座に振り込まれ、共同研究に使われ、地震計は島村英紀元教授達が管理し続けました。何故か、北海道大学が島村元教授を業務上横領で告訴し、2006年2月1日詐欺事件で逮捕されました。

 ここまで書いても、検察が事件をでっち上げるのはいつもの事だと思うのですが、被害者が何故か「ベルゲン大学」というのは、呆れてものが言えません。ベルゲン大学教授達は騙されたとは思っていないと法廷で証言しましたが、判決は執行猶予付きの有罪判決でした。

 詐欺事件で有罪になると最低でも懲役3年になり、実質無罪である執行猶予は懲役3年以下なので、裁判官も無罪だとわかっていたでしょう。だけど、無罪判決を出しても75%の確率で逆転有罪判決が出る現実を考えると、執行猶予付きの有罪判決にした方がいいと考えてしまいます。東電OL殺人事件で1審で大渕敏和判事が無罪を出しても、2審で逆転有罪判決が出てしまう上に、法務官僚の手によって左遷させられてしまいます。停止中の陪審裁判なら、被告人控訴も出来ない代わりに検察官控訴も出来ないので、こんな事は起きないでしょうが、せめて憲法39条の二重の危険の精神に基づき、検察官控訴を廃止して欲しいものです。

第4話「陪審制度は平和と安全の試金石」(10)

蠅の帝国―軍医たちの黙示録
著者:帚木 蓬生
販売元:新潮社
(2011-07)
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 今日は喫茶店で紅茶を飲みながら、「蝿の帝国」(箒木逢生著、新潮社)を読みました。軍医から見た戦争というテーマで、医者としての理想と負傷兵を助ける事ができない現実を描いています。理想と現実の葛藤に苦しんでいるのは法律家も同じでしょう。1882年にフランス人法律顧問だったボアソナードが拷問による自白で多くの冤罪を生み出しているのを心配して、陪審制度の導入を主張したのに、法務官僚によって実現しなかった事がありました。

 日本の官僚は「優秀な官僚が国民を指導する」という考え方をしている人が多いので、どうしても陪審制度の反対者が多くなります。陪審制度があれば、捜査機関も慎重に捜査するのでしょうが、行政を担当している官僚が陪審制度の反対者ばかりの現実を見ると、うんざりしたくなります。

 前回、ネズミ講がチャールズ・ポンズィ(Charles Ponzi)氏の事件のために、英語でPonzi Schemeと呼んでいます、と書きましたが、どういう事件か書くのを忘れていたので、今回はその説明をします。ちなみにSchemeというのは計画とか陰謀という意味でPlanよりも堅い言葉です。

 第一次世界大戦後のインフレのため、イタリアでは国際返信切手券をドルで買う場合の値段が下がり、1ドル相当の国際返信切手券が、1ドルをはるかに下回る金額で購入できました。そこで、チャールズ・ポンズィ氏は、
①外国に送金して国際返信切手券を買い
②国際切手券をアメリカで切手と交換し
③その切手をアメリカで売って、利益を出す
といった戦略を立てて、自分が創立した証券会社に投資すると、45日で50%の利益を出す事を約束したけど、当時のイタリアには27000枚しか国際返信切手がなく、計画が大失敗して、郵便詐欺事件(Mail Fraud Case)に問われ、懲役5年の判決を受けました。

 これがチャールズ・ポンズィ氏の事件ですが、2つの誤算がありました。
①投資した人の多くが元本と利益を再び投資し続けるという予測
②絶えず新しい投資家が新たな資金を投入する期待
アイデアは悪くないのですが、安い切手で利益を出す事にはどうしても限界があります。個人の副業でやっていれば、チャールズ・ポンズィ氏も成功したアメリカ移民と言われたのではないでしょうか。ちなみに郵便詐欺(Mail Frand)は今では、虚偽の宣伝を掲載したダイレクト・メールで人を騙す事を言います。
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