第2話「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」(9)


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 「沖縄ノート」(大江健三郎著、岩波書店)の発売差し止めを求めていた裁判で、最高裁で原告の主張を退け、発売差し止めをしないという判断が下されました。この裁判は、「沖縄ノート」の中で、赤松嘉次大尉達が沖縄県民に集団自決を命令したという記述はおかしいと赤松大尉の遺族達が、岩波書店及び大江健三郎氏に対して、訴訟していました。作家の曽野綾子氏が、現地取材でそういう事実はない事と大江健三郎氏が沖縄で取材していない事が明らかになりました。だから、岩波書店は大江健三郎氏の許可を取り、「沖縄ノート」を絶版処分にするべきでした。

 刑事裁判は検察側が常識で考えて、被告人が犯罪を犯した事を立証しなければいけませんが、民事裁判は証拠や証言が信用できる原告の方を採用しなければいけません。だから、一般常識で考えて赤松大尉の遺族の勝訴にしなければならなかったはずです。

 それに、「沖縄ノート」がいい加減な内容である事は、「マンスリーWILL」(ワック出版)や「SAPIO」(小学館)で言われていたので、自分が事実関係についてそれ以上の事は書きませんが、問題は「集団自決を命令した」という争点を「軍部が関与したかどうか」にすりかえた裁判所にあります。このすりかえは、刑事裁判の時に行政機関である検察が不利になった時によく使われます。裁判官は、行政機関から給料をもらっているので、不公平な裁判がよくあるのですが、今回の「沖縄ノート」裁判の場合は、法律書をいろいろ出していて世話になっている岩波書店やノーベル文学賞を取った大江健三郎氏の名誉を守りたいという想いがあったのでしょう。

 自分も岩波書店の法律書を結構持っていますし、大江健三郎氏はよくわかりませんけど、かなりの芸術性を持った作家だと思っています。だからといって、いい加減な事実認定をしていいわけがありません。法律家の大場茂馬氏は1915年に「裁判の生命とするところは、民衆のこれに対する信頼にあり、裁判にして民衆の信頼を欠如せんか、これが公平は疑われ、これは権威を罰せられ、その甚だしきは一種の暴虐として民衆に蛇蝎視せられるに至らん。いづくんぞよくこれを持って国を治め民をやすんずるを得んや。」と主張されました。

 意味は、裁判が国民の常識とずれてしまうと、裁判所の信頼もなくなり、そしていつか国民が裁判所に対して反感を持ってしまう、といった事です。大場茂馬氏が100年近く前に語った事が現実に起きています。この「沖縄ノート」裁判は「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」事を見事に示していた様な気がします。

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くーねるまるた 1 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)




 ポルトガルから日本の大学院に留学して、そのまま日本で貧乏暮らしをしている女性の話です。話がのんびりと進んでいるので、まったりとした時間を過ごしたいと思っている方におすすめですよ。

第2話「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」(8)

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 2002年頃、「ゲーム脳の恐怖」(森昭雄著、NHK出版)という本があって、子供がゲームをすると、犯罪が増加すると言う内容で、当時ベストセラーになりました。それについて、ネットの掲示板で、警察の統計上、日本国で犯罪が多かったのは、1950年代であると反論していました。自分もネットで調べましたが、ネットの掲示板の主張している様に、ゲームがない頃の方が犯罪率が高いと言う事がはっきりしました。

 とりあえず、「本やタウン」で本を買って読んでいると、この著者は心理学や医学の専門用語を使って、感情論で「ゲームはけしからん。」といった事を説明していました。当時、長崎県で12歳の少年が誘拐殺人事件を起こしていて、しかも自白調書だけの冤罪事件ではなく、防犯ビデオに12歳の少年が殺害した人を誘拐する所が写っていたので、この著者も本を買った読者も「ゲームのやり過ぎると頭がおかしくなってしまう。」と結論づけ、この本がベストセラーになったのでしょう。

 この本がベストセラーになった事で、裁判官の人達も犯罪率を抑えるために、刑罰を重くするのはやむを得ないという雰囲気になってしまい、この時期ぐらいから死刑判決が増えてしまいました。日本の犯罪率が徐々に減っているのに、刑罰が重くなってしまうという傾向が出ています。

 日本の裁判官は、行政に人事権を握られているので、陪審制度を復活させて、公平な裁判を保証しなければなりませんが、法解釈にかけては、アメリカの様に優秀な弁護士から選ばれた裁判官のレベルと変わらないぐらい高いと思います。それでも、刑罰の重さは判例を重視しなければならないのに、こういった世論に影響するのでしょう。

 大事なのは、世論を作り上げる国民が、思い込みや偏見にとらわれずに、客観的な事実を重視する事です。昔、買った「ゲーム脳の恐怖」を読んで、そんな事を考えてしまいました。

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ゲーム脳の恐怖 (生活人新書)ゲーム脳の恐怖 (生活人新書)
著者:森 昭雄
販売元:日本放送出版協会
(2002-07-10)
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 テレビゲームをプレイすると、脳の働きが弱くなったりして犯罪が増えやすくなると書いていますが、警察白書によれば、日本の認知犯罪件数がどんどん減っているので、間違いだらけのことを述べているトンデモ本だと話題になったことで有名ですが、有名な学者が書いたからといって信用してはいけない、ということがわかるので、読んでみてもいいかもしれないですね。

第2話「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」(7)

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 前回に続いて、「東電OL殺人事件」の話になりますが、この事件の捜査機関のずさんな点や法務官僚が検察上層部のいいなりになっている日本の刑事裁判の問題点などは、「東電OL殺人事件」(佐野眞一著、新潮社)で詳しく書かれているので、気になる人は、「本やタウン」で注文して下さい。

 一審判決で無罪になったネパール人のゴビンダ氏を「無罪者は拘束できない」という法律に従って、ネパールに強制送還させなかったばかりでなく、証拠も何もないのに、法務官僚の言いなりになって、逆転有罪判決にした事は何度も書きましたが、さらに問題なのは、一審無罪判決が出るまで、ゴビンダ氏を犯人扱いしていたマスコミが、この「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」状況について、何も説明していなかった事です。

 アメリカのメディアの方では、法務官僚が検察上層部のいいなりになり、無実の人が不当拘束されそうになっているのを取り上げていましたが、日本では、この事件の問題点を取り上げようとする気がまったくありませんでした。それだから、テレビや新聞を読む人がどんどん減っていくのでしょうが…。

 当時、つきあっていた彼女にこの事件の話をすると、「あのネパール人の人は無実だから、無罪判決が確定してネパールの家族のもとに帰ったのでしょう。」と言われたので、この刑事裁判の問題点を話すと、「ナチス・ドイツではあるまいし、そんな事あるわけないでしょう。」といった答えが返ってきました。

 ナチス・ドイツは、ジェイコフ・シフをはじめとするユダヤ財閥の様にいろいろとお世話になっていたので、あまり批判をしたくありませんが、1930年代のドイツは、日本の様に議会政治はしっかりとしていませんでしたから、彼女の言いたい事はよくわかりますが、刑事裁判の点においては、1939年にドイツ政府が参審制度を廃止して、国民の司法参加を止めたナチス・ドイツと1943年に大東亜戦争の激化のために、日本政府が陪審制度を停止して、法務官僚の妨害のために、国民の司法参加を止めたままになっていた日本とまったく変わらないかと思います。

 あとそっくりなのが、新聞やテレビのマスコミの態度でしょう。マスコミは国家権力の監視という義務を忘れて完全に国家権力のいいなりになってしまい、国民に重大な情報を隠してはいけません。ゴビンダ氏の支援団体や弁護団のおかげで、ゴビンダ氏の再審無罪を勝ち取るまで、この事件の問題点を隠そうとする気なのでしょうか。

 今まではネットがそこまで普及していなかったので、昔の彼女の様に司法に関心がない人に情報を隠しておく事が可能でしたが、いまだにそんな事をすれば、マスコミの信頼がなくなっていくはずです。だから、マスコミの信頼を取り戻すには、刑事裁判の問題点があれば、専門家に取材して、公平な報道をする努力が必要です。


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東電OL殺人事件東電OL殺人事件
著者:佐野 眞一
販売元:新潮社
(2000-05)
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 日本で冤罪事件で再審無罪になるケースは正義感が強い優秀な弁護士がついていて、凄腕のジャーナリストが取材をしている事という場合しか起きませんが、真犯人を取り逃がしてもいいから、無実の人が不当に罰せられることのないようにするためにも、高い取材力をもったジャーナリストが書かれた本をぜひ読んでくださいね。

第2話「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」(6)

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 1997年に起きた「東電OL殺人事件」ですが、今の裁判員裁判でも通常裁判と同じ様に、証拠も証人も動機もないと言う理由で一審は無罪判決が出たでしょう。問題は、法務官僚が一審の裁判官を左遷させて、二審の裁判官に圧力をかけて、有罪判決を出した事です。

 これでは、せっかく陪審制度の一里塚として、法務官僚がしぶしぶ裁判員制度を作っても、明らかにゴビンダ氏の様に無実の人が無罪になっても、二審で逆転有罪、そして最高裁で有罪確定というパターンは変わりません。それを防ぐには、刑事訴訟法に「検察官控訴の廃止」という項目を作るしかありません。

 日本国憲法39条で「二重の危険の防止」という項目がありますが、法務官僚以外の人が読めば、「検察官控訴の禁止」だとわかりますし、ネットで調べれば、日本国憲法39条は、検察官控訴の禁止について書かれている合衆国憲法修正5条のコピーだとわかります。

 裁判員制度導入のために、日本政府は200億円以上の予算をつぎ込みました。1人当たり150円くらいの税金を使い、仕事で忙しい会社員や家事で忙しい主婦を刑事裁判のために拘束していても、国民が仕方ないと感じているのは、ゴビンダ氏の様な無実の人が不当に罰せられるのを避けなければならないと思っているからなのでしょう。

 だから本当は2004年に裁判員法が可決した時に、法務官僚は検察官控訴の廃止を決めるべきだったと思います。法務官僚に法律家としての「人権擁護の意識」があるのなら、憲法39条の精神に従い、検察官控訴の廃止を決定して欲しいです。


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 美術科がある高校で将来の芸術家を目指して頑張っている高校生の日常を描いたアニメ作品です。夢に向かって頑張っている姿を見ていると、すごく心が癒されるような感じがするので、気になる人はぜひ買ってみてくださいね。

第2話「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」(5)

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 今日、4月10日は、ゴビンダ氏が一審無罪判決を受けた日です。だから、ゴビンダ氏の再審無罪判決が出る様に、日本でいろいろ講演会があると思います。それなので、自分もゴビンダ氏の再審が開始される事を祈って、ブログを書きたいと思います。

 外国人がこの話を聞けば、わが国の刑事裁判はかなり絶望的である状況を知らないので、「なぜ、証拠も証人もないのに、有罪判決を受けたのか」と疑問に思うでしょう。

 一番わかりやすい例が10年前に最高裁が、「陪審制度の復活は憲法76条3項の裁判官の独立を侵害するので、憲法違反である」といった判決を出した事です。日本国憲法76条3項「裁判官の独立」は、憲法の中でも重要な項目で、「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律のみ拘束される」という文章は、文字通り、裁判官は検察のような国家権力から独立して、憲法、法律、判例に従わなければならないといった意味なので、陪審制度復活阻止の意味にすりかえてはいけません。

 それに「裁判官の独立」を守る気があるのなら、法務官僚の圧力に屈して、「無罪者は拘束出来ない」という刑事訴訟法を違反し、ゴビンダ氏を強制送還させなかった東京高裁の暴走を止めなかったうえに、証拠も何もないのに有罪を確定させた事を最高裁は真剣に反省して、ゴビンダ氏に再審無罪判決を出して欲しいものです。

 それにしてもあの最高裁の建物は、日露戦争時に乃木軍を苦しめた旅順要塞の様な頑丈な要塞で、無実の人を救いだすのに、莫大なエネルギーやお金を使ってしまいます。それでも自分達が、がんばって、日本の司法に「裁判官の独立」を取り戻し、無実の人が国家権力によって罰せられる事ができるだけない様に努力しなければいけません。


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 4コマ漫画作品をアニメ化した人気番組のDVDです。人気がある原作をアニメ化すると、原作のファンはものすごく期待してしまうので、評価は厳しくなりますが、この作品は原作ファンの方も高く評価しているので、気になる人は見てくださいね。

第2話「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」(4)

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 「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」といった状況を日本人にわかりやすくしめしたのが、「東電OL殺人事件」です。

 「東電OL殺人事件」は、1997年3月に東京都・渋谷区のアパートで、東京電力女性社員が絞殺死体で発見された事件です。自分は当時、カナダに留学していたので、当時の新聞や「東電OL殺人事件」関係の本を参考にしながら書いていますが、1997年5月20日、捜査機関は、見込み捜査で、同じアパートに住んでいたネパール人のゴビンダ・マイナリ氏を別件逮捕しました。

 しかし、見込み捜査だったので、物的証拠も自白調書も動機もなくて、一審で無罪判決が出ました。「無罪の被告は拘束出来ない」(刑事訴訟法345条)のため、ゴビンダ氏は強制送還でネパールに帰れるはずでしたが、法務官僚が一審で無罪判決を出した裁判官を左遷させ、二審の裁判官に圧力をかけて、ゴビンダ氏を「不法拘留」させて、二審で無期懲役判決を出して、最高裁でこの不当判決を支持して、ゴビンダ氏を横浜刑務所に拘束させました。

 多くの人がこの不当判決には、書籍やネットで文句をいっていましたし、自分もこの裁判の問題点をネットの掲示板に書いたり、法務省にハガキで、「公平な裁判をしてほしい」と訴えましたが、あれから14年たつのに、いまだにゴビンダ氏の再審が決まりません。「国民の司法参加」と法務省が主張するのですから、一日も早くゴビンダ氏を再審無罪判決を出して、家族が待っているネパールに帰して欲しいです。


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 美術科がある高校に通っている高校生の日常を描いたアニメ作品です。非日常であるファンタジーの世界観を表現するよりも日常をテーマにした作品を表現するのが難しいのに、リアリティーがあり楽しめる作品になっているので、興味がある人はぜひ買ってみてくださいね。

第2話「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」(3)

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 1985年に、法律家の平野龍一氏の論文で使われた「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」という言葉で、当時の法律家の間で話題になりました。論文の一部を前回のブログの中で引用しましたが、明治時代から、捜査機関の拷問による虚偽自白を裁判官が簡単に信用してしまう傾向が強いので、社会経験のある一般人による陪審制度の復活か、ドイツの様に参審制度の導入をして、自白偏重の裁判を止める様にするべきだと訴えていました。

 この論文をラジオやテレビの様なマスコミが報道してくれたら、日本でも陪審制度の重要性を理解する人が増えて、ロシアやスペインの様に1990年代には、陪審制度の復活が実現していたのでしょうが、マスコミが報道しなかったので、法律家しか知らない論文になってしまいました。弁護士や一部の検察官は共感したそうですが、法務官僚は最初から陪審制度の反対しかしなかったので、結局、陪審制度の復活は実現しませんでした。一部の裁判官は当時の司法論文で、「裁判官は正確に事実認定しているように努力している」といった主張をしていました。

 それは自分もそう思いますが、再審無罪事件を一般人が見ると、「どうして被告人の無実をしめす証拠があるのに、自白を信用したのだろう」と思ってしまう事件が多いです。そういった裁判官も弁護士に転向し被告人や原告の立場になれば、陪審制度の重要性がわかると思います。それにしても、この論文は司法用語を使っていなくて、一般人にもわかりやすい文章なので、マスコミが報道しなかったのは、非常に残念だったと、今でもそう思います。

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 美術科のある高校に通っている高校生の日常を描いた作品です。この作品を見ると、こういった友人が欲しかったと思ったり、あんな友人と一緒に楽しく過ごしていたな、と高校生時代のことを思い出したりするノスタルジックなアニメなので、ぜひ買って楽しんでくださいね。

第2話「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」(2)

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 この「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」という言葉は法律家の平野龍一氏が「現行刑事訴訟の診断」(団藤古稀祝賀論文第4巻、1985年出版、有斐閣)で述べられていて、当時の法律家の間で話題になりました。絶版本で手にいれるのが難しいので、少し引用します。(423ページ部分) あと、引用部分についての自分のコメントは次回、書きます。

 日本の裁判官その他の司法関係者は、そもそも法廷というところは真実を明かすのに適したところではないと考えているように思われる。人が相手に真実を語るのは、二人だけのところで、心を打ちあけて語るときであって、法廷のような公開の場所では、いろいろな方面への配慮から、思い思いのことをいうに過ぎない。法廷とは、いいたいことをいわせる儀式にすぎない。だから真実は、後でその模様を考えあわせながら静かに調書を読みこれとつきあわせることによってえられるものである、ということなのであろう。

 もしほんとうにそうであるならば、むしろ公判廷が証拠調べの場所すなわち心証をとる場所であるというフィクションは脱ぎ捨てた方がいいだろう。しかし、アメリカやドイツで本気で公判廷で心証をとろうとしているのを単なる教条主義とみていいのだろうか。調書もまた「種々の配慮」から、多くの真実でないものを含んでいる。それを「自室」で見抜く眼力を持っていると裁判官が考えるのは自信過剰であり、大部分は実は検察官・警察官の考えにのっかっているにすぎないのではないだろうか。最近の再審事件は氷山の一角としてそのことを示したのでなかろうか。

 ではこのような訴訟から脱却する道があるか、おそらく参審か陪審でも採用しない限り、ないのかもしれない。現実は、むしろこれを強化する方向に向かっているとさえいえるように思われる。わが国の刑事裁判はかなり絶望的である。

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 美術科がある高校に通っている女子高校生達の日常を描いた人気4コマ漫画をアニメ化した作品です。美術に興味がある人はもちろん楽しめますけど、美術に興味がない人も楽しめますので、ぜひ買ってみてくださいね。

第2話「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」(1)

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 前に仕事の出張で九州新幹線に乗った時に、駅の本屋で週刊誌と新書を買ったのですが、その新書を昨日、読みました。タイトルが「出版大崩壊 電子書籍の罠」(山田順著、文藝春秋)という本です。著者が、元光文社の編集者なので、出版業界について書いてあったのですが、いろいろ感じる事があったので、評論をしてみたいと思います。

 ①講談社の電子書籍の印税が15%なのはやむを得ない
著者は、電子書籍の印税が低いのは、宣伝費がかかるから、一般の電子書籍の印税70%に比べて安いのは仕方ないと説明していますが、本の宣伝はあまりやっていませんし、編集者の年収があまりにも高いから、作家の人件費にしわ寄せが来ているのではないかと思います。

 ②ブログの90%は日常の日記を書いたカス情報である
ブログの90%が日常の日記を書いたものというデータはどこにあるのでしょうか。あと、学術論文や文藝作品でなければ、カス情報というのは、元編集者の思いあがりから来ている様な気がします。日常の日記でも人によっては貴重な情報ですし、自分も裁判傍聴記のブログを見ています。

 ③本を読むのは、一流大学出身しか読まない
著者は、日本では一流大学出身者である400万人しか本を読まない、と主張していますが、昔、新聞を読んでいる人が日本では5000万人くらいいたという事実を完全に無視しています。それに九州共立大学の様な地方大学でも、本を読む人はたくさんいましたが、これはどう説明するのでしょうか。

 ④漫画市場は衰退している
漫画雑誌に関してはそうですが、コミックの売上は10年前と比べても、そんなに変わりません。ネットで調べても簡単にわかるのに、元編集者なら、そんなデータくらい簡単に手に入ると思いますが。

 まだまだいろいろとツッコミどころがありますが、気になる人は「本やタウン」で注文して見て下さい。それにしてもこれだけ駄目な本を買わせる様に陳列する本屋の店員の技術には感心します。これがメールマガジンや電子書籍なら、絶対に買わなかったでしょう。

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出版大崩壊 (文春新書)出版大崩壊 (文春新書)
著者:山田 順
販売元:文藝春秋
(2011-03-17)
販売元:Amazon.co.jp
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 行政やマスコミの闇の部分について切り込んだ本は出版拒否処分になることはよくありますけど、この本は偏差値エリートである著者が上から目線で書いているので、本の内容を鵜呑みにすることはよくないですが、出版業界が隠したがっていることが少し書かれているので、気になる人は読んでみてくださいね。

第2話「わが国の刑事裁判はかなり絶望的である」


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一昨日、出張して九州新幹線に乗った時に、駅の本屋で「週刊東洋経済3/26号」と「週刊ダイヤモンド3/26号」を買いました。大震災の特集だったので、購入したのですが、ほとんどネットの掲示板や専門家のブログでとりあげている様な内容でした。「マンスリーWILL4月号」でも、一流経済誌は、ネットの内容の使いまわしはしない方がいい、といった匿名の会社員の意見が掲載されていましたが、これでは特集を組む意味がありません。

 やはり、本を出版するからには、議論の前提となる情報を提供しなければいけません。あと、東北地方の復興のために、財源の確保が必要ですが、国債の発行や増税するしかないが、国民にそんな余裕がないといった悲観論ばかりで、これもよくありません。少しは財源確保のアイデアを出して欲しかったです。どんどん発行額が増える日本の国債は、日本人の預金を使って、銀行が購入するので、当然の事ですが、限界に近づいています。

 「12の魂は、1つの魂よりも良い。」というイギリスのデブリン判事の言葉があります。意味は、裁判官の様な1人の専門家が考えるよりも、12人の陪審員が話し合った方がいいものが出来るといった意味です。ネット言論の人がいろいろ話し合って、東北地方の復興の財源を見つけなければいけません。

 個人的には、日本政府が所有する日本郵政の株式を市場で売却するのはどうでしょうか。別に日本郵政の大株主が外国人になっても、郵便局のサービスが悪くなるわけでもないし、市場で売却すれば、10兆円くらいになるそうなので、国債の大量の発行も増税もしないで済むので、問題ないと思うのですが。財務省の官僚は増税に頼ろうとするのですが、自民党政権の時に、増税に頼ろうとして、政権交代となった事を思い出した方がいいです。安易な増税をすると、消費が落ち込み、経済力が落ちてしまいます。いろいろ知恵を絞って、増税しか手段がないのであれば、国民も納得するでしょうが、安易な増税だけは止めて欲しいです。

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イギリスの陪審裁判―回想のアダムズ医師事件イギリスの陪審裁判―回想のアダムズ医師事件
著者:パトリック デブリン
販売元:早稲田大学出版部
(1997-12)
販売元:Amazon.co.jp
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 陪審員制度が発祥した国であるイギリスはこの裁判制度についてどう思っているのだろう、と疑問に思っている人もいるかもしれません。イギリスで著名な裁判官である著者がある刑事事件が陪審員裁判にかけられたことについてわかりやすく説明しているので、興味がある人はぜひ読んでくださいね。

第1話「カナダ滞在記」(15)

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 昨日、仕事の出張で九州新幹線に乗りました。昔、就職活動で特急「つばめ」に乗って熊本市によく行っていましたが、それよりも早くて、快適でした。時代が経つと、どんどん便利になっていくなあ、と感じました。それにひきかえ、日本の刑事司法は、時代が経つたびにどんどんひどくなり、日本国憲法で定めれている「裁判官の独立」という条文が空文化している様な気がします。

 例えば、ネット通販は薬剤師の対面販売でないという理由で、行政による薬の規制に対して、ネット通販会社による訴訟が起きていますが、常識で考えれば、対面販売の薬屋でも、ネット通販のサイトでも、お客が専門的な事でわからない事があれば、専門家である薬剤師の方が納得いくように説明してくれるはずです。

 だから、裁判所はこの規制はおかしいという判決が出るはずなのですが、一審判決ではこの規制を認めるといった判決が出ました。この規制が国会による議員立法なら、裁判所もこの規制はおかしいというのでしょうが、行政による規制だから、行政である法務官僚に人事権を握られている裁判官は行政に逆えなかったのだと思います。

 あと、「裁判官の独立」という文章が空文化したのは、官僚の様なお上には逆らえないという意識が働いていて、何も文句を言わなかった事が原因ですが、これについて、社会学者である小室直樹氏は「日本 近代国家に非ず」(小室直樹著、ビジネス社)で、日本人は江戸時代の感覚から抜け出せていないと分析しています。明治時代に列強から押しつけられた不平等条約を改正するために、とりあえず欧米の法体系を導入しているのに過ぎないので、憲法というのは国家権力の暴走を押さえつけるために存在する事が理解できない、と解説していました。

 2ちゃんねるの元管理人だった西村博之氏の様に、アメリカの留学経験のある人は理解しているのですが、学校の社会科の先生でも留学経験のない人は、法律というのは規制する対象がいろいろ違いますが、憲法は政府や行政を規制するという事を理解出来ません。自分が英語通訳でバイトをしている時、日本でも英語は話せるようになるので、留学は無駄という通訳ガイドの方がいらっしゃいましたが、留学をすると、いろいろ視野が広がりますし、特に陪審法がある国に留学すると、憲法や法解釈の重要性が理解出来るので、時間のある学生時代に留学をした方がいいです。できれば、自分の様に公費留学で、安いお金で留学する事をおすすめします。

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日本いまだ近代国家に非ずー国民のための法と政治と民主主義ー日本いまだ近代国家に非ずー国民のための法と政治と民主主義ー
著者:小室 直樹
販売元:ビジネス社
(2010-12-21)
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 日本の司法は行政権力である警察や検察のいいなりになっていて、裁判所の独立というのが絵に描いた餅のようになっていることを具体的な例をあげながら説明しています。ドラゴン桜という漫画で「知らないというのは実に恐ろしいものなんだ」というセリフが出てきますが、この本を読むとそのセリフが思い出されます。興味のある方はぜひ読んでくださいね。

第1話「カナダ滞在記」(14)

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 九州新幹線開通の経済効果は、専門家の話によると、大震災の影響で予定の半分くらいしかなかったそうです。JR博多シティがオープンしたので、かなりの経済効果があり、九州の景気が良くなり、それで大震災の影響で、冷え込んだ東北地方の景気もある程度はカバーができるかと思っていましたが、見通しが甘かったです。

 1週間ぐらいブログの更新をせずに、大震災の影響で原子力発電所の事故が起きていて、その事故をなんとかしとうとする自衛官や消防士の方の姿をネットで見ていました。原子力発電所の事故も多くの人のおかげで、なんとかなったそうで、ほっとしています。

 原子力発電所の事故の報道を見て思いましたが、現場の人達や官房長官をはじめ、多くの政治家や官僚があれほど努力をしているのに、総理大臣は何をしているのでしょうか。今までの多くの総理大臣は難しい判断をなんとかしていたのに、パフォーマンスだけで、何もしないのは、村山富市首相と変わりません。

 特に来年は、裁判員法の改正の年でもあり、法務官僚を上手くコントロールして、停止中の陪審法を改良復活しなければならないのに、こんな人権感覚で「国民の司法参加」が実現するのか不安です。ただでさえ、法務官僚は陪審法の導入を何度も妨害された過去があるだけに、大丈夫なのかと思います。首相が自分を磨く様に努力するか、他の政治家に任せるかしないと、東北地方の復興と国民の司法参加は本当に難しいです。

 1週間くらい、暇な時はネットなどを見ていました。就職活動で頑張っている方が多いので、地震からの復興も早いと思います。たまたま見たブログの中で、著者の就職活動中に、女性がトイレに行くのを我慢したために、おもらしをしたという話が、イラスト付のエッセーで掲載されていました。自分も就職活動中に、2次面接で女子大学生が失禁をして、泣き出したのを見て、戸惑った事がありました。失禁をした女性は、就職活動に通りたいという気持ちが強く、面接官にトイレに行きたいといえなかったのでしょう。女性は男性よりも尿道が短いので、お漏らしをしやすいと本で読んだ事があります。それに緊張をすると、トイレが近くなるという話はよく聞きます。就職活動が緊張するのはよくわかりますが、少しリラックスをした方がいいと思います。それにしてもこのブログの著者は元漫画家である自分よりも絵が上手いですね。

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走れメロス・おしゃれ童子 ヤング・スタンダード (集英社文庫)走れメロス・おしゃれ童子 ヤング・スタンダード (集英社文庫)
著者:太宰 治
販売元:集英社
(1999-05-20)
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 日本を代表する作家である太宰治の人気がある短編が掲載されている本です。電車やバスの中で気軽に読めるので、太宰治の作品に興味があるけど、まだ読んだことがないという方はぜひ読んでみてくださいね。

第1話「カナダ滞在記」(13)

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 3月12日(土曜日)に九州新幹線が開通しました。大学時代の友人が「さくら」の指定席が取れたので、土曜日の夜に博多駅で久しぶりに会って、食事でもする予定でしたが、東日本大震災の影響で友人がチケットをキャンセルしたので、会えなくなりました。

 電子メールで友人達と確認をとったところ、自分の友人達はみんな無事だった事がわかりましたが、ネットで大地震の津波の画像を見ると、政治家や自衛官の人達が早く救出して欲しいと思います。自分は地震研究家でもないので、何も出来ないのが本当に悔しいです。

 この大地震で被害に遭われた方のためにも、博多駅に行くための交通費を募金しました。自分に出来ることは、できるだけ消費をして経済を活発にして、税収を増やして、それを被災者の復興にあてられるように努力する事と少ない貯金の中から募金をする事ぐらいしかありませんが、政治家の方と自衛官や警察官や消防士の方の努力により、行方不明者を1人でも多く助けて、一日も早く復興をする様に祈っています。

 友達に会う時間つぶしに、喫茶店で携帯電話で、いろいろなサイトを見ていました。就職活動で頑張っている学生の体験談がブログに掲載されていました。自分の就職活動は4月ごろから始めたので、最近の学生は熱心だなあ、と感心しました。自分の場合は、まだ漫画家をやっていて、忙しくて資格などが自動車免許しか持っていなかったので、就職活動が上手くいかなかくて、とりあえず英語通訳のアルバイトや漫画家の仕事をしながら、国内旅行案内業の資格や観光通訳業の資格などを取れる様に、頑張っていました。

 英語通訳といっても、時給900円のアルバイトで、フリーターの様なものですし、漫画家の仕事は、時々、商業雑誌に読みきりで、1本10万円くらいで4コマやストーリー漫画を掲載してもらったり、自分で作ったホームページに4コマ漫画を掲載して、その横に貼り付けている企業広告で、お金をもらったりしていました。そういえば、北九州博覧祭に、自分も英語通訳として、時給950円で働いていました。社会人になると、資格を取る時間が少なくて、本当に苦労するので、学生の方は資格などを社会人になる前に取った方がいいですよ。

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こころ (集英社文庫)こころ (集英社文庫)
著者:夏目 漱石
販売元:集英社
(1991-02-20)
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 夏目漱石の代表作であり、中国でも人気がある作品です。明治時代に書かれた作品なので、文章の言い回しが少し難しいところもありますが、内容はすごく良いので、興味がある人はぜひ読んでみてくださいね。

第1話「カナダ滞在記」(12)

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 この「マスコミと司法の八百長について」のコーナーを今回でまとめようと思いましたが、宮城沖地震が起きたので、関東地方に住んでいる友人と連絡をメールで取っていて、すっかり忘れていました。

 山口県の方では地震の影響がないので実感がありませんが、関東地方で就職した友人のメールやネットでの地震速報を見ると、自然災害の恐ろしさが伝わってきます。

 阪神大震災の時、村山富市首相が対策をとるのが遅れたために、被害が拡大してしまったので、宮城沖地震の対策が上手く取れるのかどうか、心配していましたが、政府の対応が比較的速かったのが、不幸中の幸いだった様な気がします。

 災害が起きた時、政府が上手く対応が取れるかどうかで、被害が抑えられるかどうかが決まるので、与党と野党の政治家が力を合わせて、地震の被害を最小限に抑えて、一日も早く復興してくれるようにして欲しいです。

 最後になりましたが、宮城沖地震で亡くなった方のご冥福をお祈りします。

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人間失格 (集英社文庫)人間失格 (集英社文庫)
著者:太宰 治
販売元:集英社
(1990-11-20)
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 新潮社のキャッチコピーで「ナイフを持つ前にダザイを読め」という言葉がありましたが、人間の精神的な弱さを描いた作品で、この作品を読むと、いろいろとストレスがたまることが多いけど、誰もが苦労しているということがよくわかる作品なので、つらいことがあった時はこの作品を読んでくださいね。

第1話「カナダ滞在記」(11)

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 今週の月曜日に新幹線の待合室で読書をしていたら、朝のワイドショーで、また京都大学のカンニング事件の事をやっていました。なぜマスコミはこんなにこの事件を取り上げるのかがよくわかりません。そんなに視聴率が取れるのか、偏差値エリートである官僚やマスコミ上層部からの圧力があるのか、それとも他に理由があるのか、マスコミ関係者でない自分にはよく理解出来ませんが、感情的になっているマスコミより、ネットの掲示板やメールマガジンの記事の方が客観的に解説している事だけは良くわかりました。

 10年後に、子供達がこの事件を振り返って見ると、「なぜ、どうでもいい事件にこんなに大騒ぎしたのか。」と不思議に思うのではないでしょうか。カンニング事件よりも、司法の民主化とか、取り調べの全面録画化とか、生活保護の充実とか、いろいろ議論しなければならない課題があるのに、マスコミは何をやっているのか、と考えてしまいます。

 電波法では、事件に対していろいろな立場から検証しなければならない、と規制していますし、総務省のサイトでも電波法の説明はしているはずです。総務省の許可を受けているテレビ局や国家権力の暴走をチェックするはずの新聞社が、感情的になり、刑事事件において法解釈の拡大をしても構わないといった態度をとってはいけません。マスコミは記者クラブで官僚の情報を流すだけの通信社になった方がいいのではないでしょうか。

 あと、学歴というのがそんなに重要なのかと思います。大日本印刷の様な大企業を受ける時は、有名大学の肩書がないとエントリーシートの段階で、不採用になりますが、エントリーシートに合格すれば、学歴はそんなに関係ありません。自分が高校生の頃は、横浜国立大学が関東では有名大学なのに、経済学部の夜間が偏差値が低いので、狙い目だと塾の友人から教えてもらった覚えがあります。最近では、アメリカの大学へ進学する学生が増えているという話も聞きます。こんな些細な事にこだわると、優秀な学生が海外の大学へ進学して、日本の学生の質が落ちるのではないかと心配しています。

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谷崎潤一郎マゾヒズム小説集 (集英社文庫)谷崎潤一郎マゾヒズム小説集 (集英社文庫)
著者:谷崎 潤一郎
販売元:集英社
(2010-09-17)
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 自分の肉体を痛めつけられて快感を得るというマゾヒズムな性癖という方は時々いますが、そういった人達をモチーフにして書かれている短編集です。そういった性癖でない人にも楽しめる作品ですので、ぜひ読んでみてくださいね。

第1話「カナダ滞在記」(10)

BlogPaint前回に続いて、京都大学のカンニング事件の事ですが、被疑者が逮捕されて、どういった容疑で逮捕されたのかと思って、ネットで調べたのですが、「偽計業務妨害」だそうです。この「偽計業務妨害」というのは、電話で脅迫電話をかける事を規制する法律なのに、ネットを使ったカンニングを適用するとは思っていませんでした。

 逮捕令状を出した裁判官もその事はわかっていると思いますが、あのマスコミの過剰報道で、逮捕令状を出さないとマスコミに何を言われるかわからないといった恐怖から、罪刑法定主義(刑事事件について法律を拡大解釈してはいけない)を無視してしまったのでしょう。

 捜査機関のでっちあげで、第二次大本教弾圧事件が起きた時、1942年7月に大阪控訴院で高野綱雄判事が、治安維持法について無罪判決を出した事がありました。(ただ不敬罪について有罪なのは残念でしたがが・・・。)この高野綱雄判事の様に、今の裁判官ももう少し冷静に判断をして欲しいです。

 そして、過剰報道を懲りずにやっているマスコミは、「メディアスクラム」(鶴岡憲一著、花伝社)を読んで、冷静に報道をして欲しいです。

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メディアスクラム―集団的過熱取材と報道の自由メディアスクラム―集団的過熱取材と報道の自由
著者:鶴岡 憲一
販売元:花伝社
(2004-07)
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 マスコミは国家権力の監視をするという高貴なる義務がありますが、営利企業であるために、過剰報道で事件の被害者に無責任な質問をするという問題も起こしています。そういったマスコミが抱える負の問題点にスポットを当てている作品ですので、興味がある人はぜひ読んでみてくださいね。
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