第1話「カナダ滞在記」(7)

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 少し前に新幹線の待合室のテレビで、アナウンサーが「裁判員制度を定着しなければなりません。」と発言していました。裁判員制度はドイツの参審制度の様に裁判官と一般人が刑事裁判の事実認定や量刑を決める制度なので、ドイツの様に冤罪事件が少なくなると思って、その様な発言をしたのだと思いますが、ドイツと違って、日本の場合は裁判官の人事権は独立していなくて、裁判所上層部が担当しています。

 1969年の裁判官による令状却下率は5%位あったのに、裁判所上層部がいい加減な逮捕令状を出さない裁判官を左遷させたために、1999年の令状却下率は0,1%位まで落ちてしまいました。

 つまり、裁判官は裁判所上層部の圧力を感じながら、刑事裁判を行っているので、どうしても公平な裁判が出来ない様になってしまっています。あと、問題なのは裁判員法では検察官控訴が認められている事です。せっかく無実の人が無罪になっても、最後は捜査機関よりの裁判所上層部が担当するので、逆転有罪になってしまいます。

 だから、停止している陪審法なら、出世に関係ない一般人が事実認定を行い、法解釈の専門家である裁判官が量刑を行うので、公平な裁判が期待出来ます。ただ今の陪審法は検察官控訴と被告人控訴を認めないので、刑事訴訟法を改正して検察官控訴を認めない様にする必要があります。

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汚れつちまつた悲しみに…―中原中也詩集 (集英社文庫)汚れつちまつた悲しみに…―中原中也詩集 (集英社文庫)
著者:中原 中也
販売元:集英社
(1991-01-20)
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 昼は散歩をして、夜にお酒を飲んだり詩を書いたりしてすごした著者の詩集です。この作品の様にクオリティの高い詩を読むと、ストレスがたまっていた心が癒されたり、気持ちがよくなったりするので、ぜひ読んでみてくださいね。

第1話「カナダ滞在記」(6)

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  2008年10月に日本の刑事司法を視察した人権規約委員会から、捜査機関に対して「取り調べの全面録画化をするべき」という警告を受けました。そして、裁判所に対して「刑事裁判は調書ではなく、客観的な証拠を重視するべき」という警告を受けました。

 自分もそう思いましたし、知り合いの裁判官も検察官もそれは良く分っている人は多いのですが、裁判所上層部と検察上層部である法務官僚がそんな命令を聞くとは思えません。

 なぜなら、1882年にフランス人法律顧問だったボアソナードが、拷問による自白を防ぐために、治罪法(初代刑事訴訟法)に陪審法を導入しようとして、法務官僚に妨害された事がありましたし、1923年に陪審法が成立するまで、法務官僚は与党である政友会の妨害ばかりしていましたし、1943年に陪審法が停止する時も、法務官僚は陪審法を廃止せよと主張していました。さらにアメリカ占領下にあった時も、アメリカ政府は陪審法を復活させようとしていたのに、法務官僚の妨害で実現しませんでした。それと1980年代になって、陪審法を改良復活させようとした政府や弁護士会の妨害をして、実現しませんでした。

 法務官僚がある程度妥協してくれないと「国民の司法参加」は出来ないのですが、それ以上に問題なのはマスコミの態度です。マスコミが司法のいいなりにならなければ、ロシアの様に1990年頃には、陪審法の復活が出来たと思います。せめて、最初に言った人権規約委員会の話はニュースで流して欲しいものです。どっちにしてもネットで知るようになりますし、ますますメディアの信用をなくしてしまうことになります。

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遠野物語 (集英社文庫)遠野物語 (集英社文庫)
著者:柳田 国男
販売元:集英社
(1991-12-13)
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 遠野物語というと、妖怪をテーマにした作品ということは知っていても読んだことがないという人が多いと思います。この作品は読み始めると、最後まで読んでしまうぐらい面白いので、ぜひ読んでみてくださいね。

第1話「カナダ滞在記」(5)


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  マスコミは司法機関のいいなりになっているというのは、ネットの掲示板やブログでよく言われています。特に刑事事件になると、マスコミは情報源を捜査機関や検察の様な司法機関に完全に頼っているので、当然の事ながら、マスコミには捜査機関や司法機関の批判が出来ません。

 昔の朝日新聞は独自取材をしていたので、捜査機関が別件逮捕や任意同行によって、被疑者を拘束して、拷問による虚偽自白をした時は、批判をしていましたが、今の朝日新聞は独自取材をしないので、通信社の様に記者クラブで官僚の出張を垂れ流しているだけになっています。

 この「マスコミと司法の八百長」で、日本人はマスコミについて信頼をなくしてしまい、日本を代表しているはずの朝日新聞の広告がどんどん少なくなっています。あと、マスコミ(特にNHK)について思うのですが、あまりにも国民を見下している様な感じがして態度が悪い様な気がします。マスコミ関係者はものすごいエリートだからというのもあるのでしょうが、このままだと日本人全員がマスコミを信用しなくなる様な気がします。

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舞姫 (集英社文庫)舞姫 (集英社文庫)
著者:森 鴎外
販売元:集英社
(1991-03-20)
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 軍医である著者がドイツ留学をした時の思い出を土台にして描いたせつないラブロマンスです。本当の文学作品というのは時代を超えて読まれるものですが、今読んでもすごく新鮮な感じがする作品なので、ぜひ読んでみてくださいね。

第1話「カナダ滞在記」(4)


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 最近、大相撲の八百長問題が大きな社会問題になっていますが、「何をいまさら」と言った感じがします。7勝7敗の勝率がかなり高い事は、スポーツ評論家でなくてもなんとなくわかります。それよりも問題なのは、テレビやラジオに出演している専門家がそれについて疑問を投げかけようとしなかった事です。

 それについて刑事裁判についても同じ事が言えます。別件逮捕や任意同行で被疑者を拘束して、拷問による自白が、あれだけ問題になっているのに、再審無罪判決や真犯人が出た時だけ、マスコミは大騒ぎをして、普段は専門家の人達は、テレビやラジオで取り調べの全面録画化とか、アメリカの様に取り調べの時に弁護士と同席する権利を与えるべきだと出張させません。

 冤罪が明るみに出ると、マスコミはとりあえず、担当した捜査官や検察官と裁判官だけを叩いて、肝心の問題点の改革をしようとしませんが、おそらく、相撲協会もマスコミも、大相撲の八百長問題について、一部の力士だけを叩いて、大相撲の制度疲労の改革をしようとしないでしょう。

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赤毛のアン (角川文庫)赤毛のアン (角川文庫)
著者:モンゴメリ
販売元:角川書店
(1957-11)
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 カナダを舞台にしたラブストリーの作品です。新潮社の文庫ではシリーズ全十巻もあるので、全部揃えるのが難しいですが、この文庫は最初の話だけを掲載しているので、これを読めば、友人と赤毛のアンについての会話が出てもついていけますので、すごくおすすめですよ。

第1話「カナダ滞在記」(3)

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 メルボルン事件の事を書いていますが、通訳者の誤訳だけでなく、被告人の弁護団についても書かなくてはいけません。あの通訳者の誤訳がなれけば、シドニー事件の様に陪審裁判で無罪の評決が出たはずですし、オーストラリアの法廷弁護士(バリスター)も日本の刑事弁護士の様にレベルが高く、全力で被告人の無罪を取るために努力したから、あまり批判をしたくはありませんが・・・。

 陪審制度は国家権力の暴走を防ぎ、自白の強制といった捜査機関のいい加減な冤罪から身を守ってくれます。だから日本の様に陪審法を停止すると、強制された虚偽自白による冤罪が止まらないのは当然なのです。

 ただ真実は被告人や神様しかわからないので、無実の人に無罪判決が出るとは限りません。オーストラリア人にとって、日本語はマイナーな言語であるので、ああいったとんでもない誤訳が出たのでしょうし、そういった特殊な事情を弁護団は、ビデオテープの映像や専門家の証人をもう少し上手く使って、陪審員に説明して欲しかったです。

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若き人々への言葉 (角川文庫ソフィア)若き人々への言葉 (角川文庫ソフィア)
著者:ニーチェ
販売元:角川書店
(1984-07)
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 哲学者のニーチェが当時の若者にむけて書いた本です。本当の名作というのは時代を超えて読まれるもので、時代が変わっても、現代の若い人が読んで役にたちそうなことを書かれているから、興味がある人はぜひ読んでくださいね。

第1話「カナダ滞在記」(2)

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 メルボルン事件の通訳について、当時のネットの掲示板でもかなり問題になっていたので、オンライン書店の「本やタウン」で、「メルボルン事件」についての本を検索してみました。驚いた事にたった2件しか出てきませんでした。

 1つは、冤罪に巻き込まれた日本人旅行者の手記ともう1つは、手話の通訳者が書かれた本で、その中にメルボルン事件の通訳の問題点が載っているそうです。日本の単行本は、年間7万~8万点も発行しているのに、本を出版する知識人や編集者は、なぜこんなに冤罪について、無関心でいられるのか理解出来ません。

 そういえば、休刊になった「E とらんす(翻訳の世界)」や「英語青年」で、メルボルン事件の通訳の問題点について解説した事がありませんでした。もし来日したカナダ人が取り調べの時に、日本人の通訳者の誤訳によって、冤罪に巻き込まれたのなら、カナダの雑誌や書籍などで、「取り調べの全面録画化をするべきだ」とか「停止中の陪審法を改良復活するべきだ」と主張するような気がします。

 日本の出版業界の売上が2兆円を切ってしまったのは、若者が本を読まなくなったのではなくて、若者は本よりもネット上のブログや掲示板の方が、良い情報を提供していると判断しているのではないでしょうか。

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ダブリナーズ (新潮文庫)ダブリナーズ (新潮文庫)
著者:ジェイムズ ジョイス
販売元:新潮社
(2009-02)
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 NHKのラジオ番組でも取り上げられたことのある名作ですが、本の署名だけ知っているけど、本の内容は知らないという人が多いそうです。時代背景がわからないと、最初はこの本の面白さがわからないと思いますが、翻訳家の方が上手に訳しているので、途中から夢中になって読めると思いますよ。

第1話「カナダ滞在記」(1)

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                           通訳には、リズムを重視するタイプの通訳と内容の正確さを重視するタイプの通訳があります。例えば、パーティーの演説で内容よりもその場の雰囲気を盛り上げなければならない時は、リズムを重視する通訳をしなければいけません。反対にメルボルン事件の取り調べの時には、内容の表現を正確に伝えなければいけません。いくらオーストラリアが陪審制度があり、取り調べの全面録画をしてるといっても、いい加減な通訳をしてはいけません。

 自分が大学を卒業して、通訳のアルバイトをしていた時に、先輩の通訳者から、リズムを重視する通訳は「あまり斬れない美術刀」であり、内容を重視する通訳は「良く斬れる質素な刀」であると表現していました。

 メルボルン事件の通訳者の様に「この麻薬の入った荷物はあなたのですか。」と言った取り調べの人の英語を「このスーツケースはあなたのですか。」と日本語に誤訳するのは、非常に困ります。なぜなら、日本人旅行者もオーストラリアの陪審員も映画の字幕なら誤訳があっても、まさかプロである通訳者があんないい加減な事をするとは思わないからです。

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社会福祉と通訳論 (手話を学ぶ人たちの学習室 全通研学校講義集)社会福祉と通訳論 (手話を学ぶ人たちの学習室 全通研学校講義集)
著者:真田 是
販売元:文理閣
(2005-03)
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 最近では福祉関係に興味を持つ人が増えてきていて、手話を勉強したいと思っているけど、本屋に行っても手話の本が多すぎてわからないという方もいるそうです。初歩的な手話の本はいろいろありますが、少し手話に慣れてきたら、この本がおすすめですよ。

第1話「カナダ滞在記」

BlogPaint メルボルン事件とは、1992年6月にメルボルン空港で日本人観光客4人が持っていたスーツケースからヘロインが発見されて、麻薬密輸の容疑で逮捕され、取り調べの時に通訳者の誤訳が原因で、オーストラリアの検察が起訴して、陪審裁判で有罪の評決を受けて、1994年の6月に4人に懲役15年という重い判決が下った事件の事です。

 ちなみに当時のニュースでも報道していましたが、10年くらい前に、日本人観光客の4人は、刑期を終えて、仮釈放というかたちで、日本に帰国しました。

 一方、似た様な事件で「シドニー事件」といって、日本人旅行者が知らない人から預かったビンの中に麻薬が入っていた事件でしたが、こちらの方は、状況証拠や弁護団のおかげで、陪審裁判で無罪の評決が出ました。

 自分がカナダに留学する前に、大学から言われた事ですが、観光客が自分の身を守るには、①荷物は自分で詰める事、②他人からの預かり物は気安く持たない事、という原則を守る事に尽きると思います。日本の様に麻薬密輸とあまり縁がない国はともかく、麻薬密輸の事件が起こりやすい国に旅行する場合、できるだけカギをかけた方が良いです。


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麻薬の運び屋にされて麻薬の運び屋にされて
著者:長野 智子
販売元:扶桑社
(2003-08-08)
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 オーストラリアの警察が見込み捜査とミスと日本語通訳者の誤訳によって生じた冤罪事件であるメルボルン事件に巻き込まれて、無実の罪で刑務所生活を送った著者の回想記です。メルボルン事件に興味がある方はぜひ読んでみてくださいね。
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