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 大陸法について考える場合、その基盤になっている糺問主義について説明します。糺問主義(Inquisitorial System)というのは、1人の人が検察官と裁判官を兼ねて、事件を捜査して、判決を出す刑事訴訟手続で、中世カトリックの異端尋問や時代劇の「遠山の金さん」の様に、江戸時代に行われた「お白州裁判」の様なものです。法律書や司法研究書の中には、糺問主義を糾問主義と書かれている事がありますが、意味は同じです。

 フランスなどのヨーロッパ諸国や日本帝国の様に、大陸法系諸国では、糺問主義の変形である職権主義が採用されています。検察官と裁判官の権限を持ち合わせた予審判事が事件を捜査して、被告人を有罪と判断した場合は、身柄を検察庁に送ります。検察庁は、自動的に被告人を裁判所に送り、陪審裁判にかけるという制度です。ただ、日本帝国の陪審裁判は、皇室に対する犯罪や治安維持法は対象外になっていました。

 予審判事が公判にかけるべきと判断した場合は、その時点で、実質的に「仮の有罪判決」が出ています。公判では、これを認めるか、証拠不十分として無罪判決を下すかが争われます。つまり、職権主義は中央集権国家体制の様な所があり、予審判事に強大な権限が与えられています。

 そのため、大東亜戦争後に、アメリカ占領軍の司法改革を担当したオプラー博士(Alfred Oppler)達が、日本の刑事訴訟法を大幅に改正して、糺問主義から、当事者主義という検察官と弁護士の主張を対決させて、真実を見つけようとする制度になりましたが、アメリカ占領軍が天皇陛下に対して、人間宣言をさせたために、官僚をの権限を抑えこんでいた皇室の権威が弱くなり、官僚の権限がさらに強くなりました。

 糺問主義は官僚の権限が強くて、陪審制度がなかなか定着しなかったので、当事者主義に変えたオプラー博士達の判断は間違っていないと思いますが、アメリカの大陪審の変形である検察審査会を、国民の司法参加を嫌がる法務官僚の圧力を抑えて、導入しましたが、それよりも大東亜戦争終戦後に復活させるはずだった停止中の陪審法を、法務官僚のすさまじい反発を抑えてでも、復活させるべきだったと思います。

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